消火の絵

消火の絵

市街地を歩いていると、壁に絵が描かれている建物がたくさん目に付く。 城の壁同様、チェコ・ルネッサンス期の壁に絵を描くスグラフィット技法の装飾が流行し、それが今でも残っているのだろう。街の中で目を引いたのが、燃えている建物に水をかけて消火している騎士の絵。 一見、勇ましそうに見えないこの騎士は、燃えている建物や街をバケツ一杯の水で消火するという、奇跡の伝説を持つ「聖フロリアヌス」という消防士の守護聖人。この聖人の絵を描いておくと火事にならないと言われている。オーストリアとバイエルン地方の人気聖人でもある。
(2017-5)